野球の神様…
なぜ…
どれほどの
強豪校や強打者を相手に
どれほどの
絶体絶命のピンチを背負っても…
ずっとずっと無失点に抑えてきた
佐賀北・久保君が…
ついに喫した失点の相手の打者が、
広陵高校のエース・野村なのか？！
なぜ…
あの劇的な大逆転となった８回…
先頭バッターとして、回って来ちゃうのが
久保君なのか？
なぜ…
そこで、ちゃんとヒットを打っちゃうのか？
なぜ…
押し出しで１点を返し、なお満塁の場面…
「ここでホームランが出たら逆転だけど…」
「まさかねぇ…」
ってとこで…
この大会２HR、
一番期待出来る副島に回ってきちゃうのか？
なぜ…
ホントに打っちゃえるのか？
「佐賀といえば…11年前に佐賀商が優勝した時も
土壇場で逆転満塁ホームランだったなぁ…」
「でも、まさかねぇ…」
だったのに…
なぜ…
守り抜いて勝ち上がって来た佐賀北と
伝統校らしく、相手のスキをついて勝ち上がって来た広陵の
らしさを集約したようなプレーが…
最後の最後に
用意されてしまうのか？
あの最終回。
結果的に３人で終わるなら、単純な三者凡退でもいいハズなのに…
なぜ…
広陵・最後のバッターは…
彼に打順が回ってきちゃうのか？
そういえば…
去年も最後は“あの二人”だった…
なぜ…
一連の特待生問題で揺れたこの2007年に、
優勝チームが、
全員地元出身の公立校に巡ってきちゃうのか？
横浜高校の今年のキャプテンに高濱卓也という男がいます。
あの超名門校で入学するや即レギュラーを勝ち取り、
今年のドラフトでも超目玉になるであろう野球センスの塊のような男です。
高濱が中学３年生の時、
地元の有力球児達は、
「高濱と一緒なら甲子園に行ける！」
「高濱が入る高校に行きたい！」
と思っていたそうです。
でも…
彼は関東の名門・横浜を選びます。
結局、地元の有力球児達は、
「高濱がいないんだったら…」
と色んな高校に分散。
この世代が３年生になった今年。
地元では圧倒的な優勝候補といわれるような高校がなくなり、
予選大会は混沌としたそうです。
この現象を…
地元の高校野球関係者達は『高濱効果』と呼んでいるとか。
地元で、そんなフレーズまで生み出した張本人は…
１年、２年時には
名門のレギュラーとして甲子園に出場したものの
今大会は予選準決勝で
『３ラン振り逃げ』という、
絶対に！絶対に！
ありえないようなワンプレーで、敗れ去ると…。
その高濱の地元が佐賀です。
そして…
今日の決勝戦。
ABCのテレビ放送の解説には…
横浜高校・渡辺監督がゲストで…
なぜ？そうなっちゃうの？
なぜ？そうなっちゃうの？
なぜ？そうなっちゃうの？
もう、自分でも書いてて訳分かりません。
なぜ？そうなっちゃうの？
マンガです、マンガ。
脚本家がシナリオを書いてる…としか思えません。
ボクは今日の試合…
１塁側（広陵）アルプス脇で観戦してました。
目の前で起こり続けるあまりに信じられない展開に
試合終盤は…
「スッッゲーーーーー！！！」
「スッッゲーーーーー！！！」
と大声で連呼。
沸き上がる３塁側（佐賀北）の大歓声に、涙。
静まり返る広陵応援団に、涙。
なんか場面変われば、涙。
ピッチャーが一球投げたら、涙。
ゲームセット〜歓喜の輪に、涙。
大会歌斉唱 ♪栄冠は君に輝く
に、涙。
国歌斉唱 ♪君が代
に、涙。
優勝旗〜準優勝旗授与
に、涙。
選手場内一周
に、涙。
閉会式終了後…
甲子園球場に流れる…
♪栄冠は君に輝く のオルゴールバージョン
に、涙。
最後の最後まで…
砂を集め続ける広陵ナイン
に、涙。
その姿を…
なんともいえない優しい表情で見つめる中井監督
に、涙。
家に帰り、試合をVTRで見直し…
現場では見れなかった試合中の選手達の表情をチェック。
最終回。
３塁を果敢に狙ったもののアウトになってしまい、
肩を落としてベンチに引き揚げてきたランナーを
「お前の判断は間違いじゃなかった！」
「いいプレーだった！」
「結果じゃない！肩を落とすな！」
と言わんばかりに大きな拍手で出迎える
中井監督の優しさに
大粒の涙。
越境入学は賛否両論あるけど…
ボクが子供だったら、もしくは親だったら、
あんな指導者の元で野球を学びたいし、学ばせたい。
『熱闘甲子園！』で涙した後…
お土産持参で、A氏宅へ。
そこには、今日の決勝戦を見ていたという
これまた野球好きのアンタッチャブル山崎さんが…。
みんなで決勝戦話で盛り上がる。
ボクは、自らが体験した
感動の観戦秘話を漫談形式でお届けしようと試みるも、さしてウケず。
涙。
それにしても…
高校野球ってスゲーなぁ。
18年前…
自分があの甲子園のマウンドに立っていたことが、
今でも信じられない。
帰宅後。
色んなことを振り返りつつ、このブログを書きながら…
涙。
今年も…
野球の神様、ありがとう！
